お家で焼きたてのパンが食べたいけれど、オーブンを使うのは少しハードルが高いと感じていませんか。予熱に時間がかかったり、天板の片付けが大変だったりと、パン作りをためらってしまう理由は意外と多いものです。そんなときにおすすめしたいのが、フライパンを使ったフォカッチャ作りです。
イタリアを代表する平焼きパンであるフォカッチャは、本来オーブンで焼き上げるものですが、実はフライパンでも驚くほど本格的な仕上がりになります。底面はカリッと、中は驚くほどふんわり。特別な道具がなくても、いつものキッチンにあるフライパン一つで、香ばしいオリーブオイルの香りが広がる極上のパンが焼けるのです。
この記事では、フライパンでのフォカッチャの作り方を詳しく丁寧に解説します。初心者の方でも失敗しないための火加減のコツや、生地をふっくらさせるポイントをしっかり押さえて、日常の食卓に彩りを添える手作りパン生活を始めてみましょう。朝食やランチに、自分で焼き上げたパンが並ぶ喜びをぜひ体感してください。
フォカッチャの作り方をフライパンでマスターする3つのメリット

パン作りといえばオーブンが必須だと思われがちですが、フライパンを使うことには独自の魅力がたくさんあります。まずは、なぜ今フライパンでフォカッチャを作るのが人気なのか、その理由を紐解いていきましょう。手軽さだけでなく、仕上がりの面でも嬉しいポイントが満載です。
予熱不要で時短調理が叶う手軽さ
フライパンでフォカッチャを作る最大のメリットは、何といっても準備の手軽さにあります。オーブンでパンを焼く場合、生地の発酵が終わるタイミングに合わせて庫内を200度以上に温めておく「予熱」の工程が欠かせません。この予熱には15分から20分ほどかかることもあり、忙しい時には少し負担に感じてしまいます。
一方、フライパン調理であれば、予熱の待ち時間はほぼゼロです。生地をフライパンに乗せてから火をつける、あるいは弱火でゆっくり加熱を始めるだけでよいため、思い立った時にすぐに焼き始められるのが魅力です。暑い夏場に大きなオーブンを回して部屋が暑くなるのを避けたい場合にも、フライパンは非常に重宝します。
さらに、フライパンは熱伝導が非常に良いため、オーブンよりも短い時間で中まで火が通りやすいという特徴があります。蓋をして蒸し焼きのような状態にすることで、効率よく生地を膨らませることができるのです。トータルでの調理時間を短縮できるため、忙しい朝のメニューとしても取り入れやすい作り方といえるでしょう。
「カリッ」「もちっ」の両立がしやすい
フォカッチャの醍醐味は、たっぷりのオリーブオイルで焼き上げた表面の香ばしさと、中のもっちりとした弾力のコントラストにあります。フライパンはこの食感を作り出すのに非常に適した調理器具です。底面が熱源に直接近いため、たっぷりのオイルで揚げ焼きのような状態になり、オーブンよりも強力な「カリカリ感」を引き出せます。
また、フライパンの蓋を閉めることで、生地に含まれる水分が逃げずに内部で循環します。これにより、生地が乾燥することなく、しっとりふわふわとした食感に仕上がるのです。オーブンの乾燥した熱風とは異なり、適度な湿度が保たれるため、初心者の方でもパサつきの少ない美味しいフォカッチャが焼けます。
噛むたびにジュワッと広がるオリーブオイルの旨味と、フライパン特有の直火に近い熱が作り出す香ばしさは、一度食べると病みつきになる美味しさです。この「カリッもちっ」の絶妙なバランスは、むしろフライパンだからこそ作りやすい特権ともいえるでしょう。
キッチンが狭くても手軽にパン作りを楽しめる
オーブンを持っていない一人暮らしの方や、キッチンのスペースが限られているご家庭でも、フライパンさえあればパン作りを楽しむことができます。パン作り専用の特別な道具を買い揃える必要もありません。普段の炒め物や煮物に使っている24cmから26cm程度の一般的なフライパンがあれば十分です。
また、焼き上がった後の後片付けが楽なのも大きなメリットです。重い天板を洗ったり、オーブン庫内の油汚れを気にしたりする必要がなく、いつものフライパンを洗うだけで済みます。この「後片付けの楽さ」は、パン作りを継続するための意外と重要なポイントになります。
狭いキッチンでも、フライパン一つで家じゅうがパンの焼ける幸せな香りに包まれます。パン作りがグッと身近な存在になり、週末の楽しみとしてだけでなく、日常の習慣として取り入れやすくなるはずです。
失敗しないための基本の材料と道具の選び方

美味しいフォカッチャを作るためには、適切な材料と道具を選ぶことが成功への第一歩です。フライパンで作るからといって特別な材料は必要ありませんが、それぞれの役割を理解しておくことで、仕上がりのクオリティが格段にアップします。まずは準備を整えていきましょう。
強力粉と薄力粉のバランスで食感を変える
フォカッチャのメインとなる小麦粉は、強力粉のみで作るのが一般的ですが、フライパンで焼く場合は強力粉と薄力粉を混ぜて使うのもおすすめです。強力粉100%だとどっしりとした食べ応えのある食感になり、薄力粉を3割ほど混ぜると、歯切れが良く少し軽い食感のフォカッチャになります。
強力粉は生地のコシ(グルテン)を作るために必須ですが、フライパン調理ではオーブンのような強い火力で押し上げる力に限界があるため、少し薄力粉を混ぜたほうがふんわりと膨らみやすくなる傾向があります。初めての方は、まず強力粉のみで基本のコシを楽しみ、慣れてきたら自分好みの配合を探してみてください。
また、粉の鮮度も重要です。開封してから時間が経った粉は水分を吸いやすく、生地のまとまりが悪くなることがあります。なるべく新しい粉を使い、計量は正確に行うことが、失敗を防ぐ大切なポイントです。デジタルスケールを使って1g単位でしっかりと計りましょう。
オリーブオイルは風味の要
フォカッチャに欠かせないのが、たっぷりのオリーブオイルです。フライパンでの調理では、このオイルが熱を生地に伝える媒介となり、かつ風味を決定づける調味料にもなります。できれば香りの強い「エキストラバージンオリーブオイル」を用意してください。
生地の中に練り込む分はもちろんですが、フライパンに敷くオイル、そして仕上げに生地のくぼみに流し込むオイルも重要です。熱に強いオリーブオイルは、フライパンの高温でも焦げ付きにくく、生地の表面をパリッと仕上げてくれます。ケチらずにたっぷりと使うことが、プロのような仕上がりに近づけるコツです。
また、岩塩(ロックソルト)も準備しておきましょう。粒の大きい塩を使うことで、食べたときに塩気がアクセントとなり、生地の甘みとオイルの香りを引き立ててくれます。普通の食卓塩よりも、まろやかな旨味のある自然塩や岩塩がフォカッチャにはベストマッチです。
蓋がぴったり閉まるフライパンを用意する
フライパンでパンを焼く際の生命線は「蓋」です。生地を焼くときに蓋をすることで、フライパンの内部を蒸し焼き状態にし、オーブンのような密閉された熱空間を作り出します。隙間があると熱や水分が逃げてしまい、生地が膨らまなかったり、表面が硬くなりすぎたりする原因になります。
理想は、中が見える透明なガラス製の蓋です。焼き色や生地の膨らみ具合を、蓋を開けずに確認できるため、庫内の温度を下げずに済みます。もしお手持ちのフライパンに専用の蓋がない場合は、アルミホイルで全体を隙間なく覆うことで代用も可能ですが、やはり安定感のある蓋がある方が失敗は少ないです。
サイズは24cm程度のものが、1回で200g前後の粉を使った生地を焼くのにちょうど良い大きさです。テフロン加工などのノンスティック加工が施されているフライパンであれば、生地がこびりつく心配もなく、ひっくり返す作業もスムーズに行えます。底が厚いタイプのフライパンは、熱が均一に伝わりやすいため特におすすめです。
フライパンフォカッチャをふっくら仕上げる生地作りの工程

材料が揃ったら、いよいよ生地作りです。パン作りで最も緊張する工程かもしれませんが、フォカッチャの生地は比較的扱いやすく、初心者の方でもコツを掴めば簡単です。捏ね方から発酵まで、順を追って詳しく解説していきます。
しっかりと捏ねてグルテンを形成する
ボウルに強力粉、ドライイースト、砂糖、塩を入れ、ぬるま湯とオリーブオイルを加えて混ぜていきます。最初はベタつきますが、ボウルの中でひとまとまりになるまで混ぜたら、作業台に出して本格的に捏ねていきましょう。生地を伸ばしては畳む、という動作を繰り返します。
ここで大切なのは、生地の表面が滑らかになり、引っ張ったときに薄い膜が張るようになるまでしっかりと捏ねることです。これを「グルテン形成」と呼び、この網目状の構造が発酵時に出るガスを閉じ込めてくれるおかげで、パンがふんわりと膨らみます。フライパン調理では膨らむ力が限られるため、この捏ねの作業を丁寧に行うことが、ふっくら仕上げるための絶対条件です。
だいたい10分から15分ほど捏ねていると、生地に弾力が出てきて、手にもつきにくくなってきます。赤ちゃんの耳たぶくらいの柔らかさが目安です。捏ね不足だと、焼き上がったときに目が詰まった硬いパンになってしまうので、少し大変ですが頑張りどころです。
1次発酵は「ゆっくり、ふっくら」を目指す
捏ね上がった生地を丸めてボウルに入れ、乾燥しないようにラップをかけます。暖かい場所で、大きさが2倍程度になるまで放置します。これが1次発酵です。時間は季節によりますが、30度くらいの環境で40分から1時間程度が目安です。
発酵が完了したかどうかは「フィンガーテスト」で確認しましょう。指に強力粉(分量外)をつけて、生地の中央に深く差し込みます。指を抜いたあとの穴が塞がらずに残っていれば、発酵完了のサインです。穴がすぐに縮んでしまう場合は発酵不足、逆に生地全体が萎んでしまう場合は過発酵です。
フライパンで焼くパンは、この1次発酵でしっかりとガスを溜め込ませることが重要です。焦って次の工程に進まず、生地が十分に緩んで大きくなるのを待ちましょう。この間に生地の中ではイーストが元気に活動し、パン特有の良い香りとふんわりした食感のベースを作ってくれます。
【発酵場所のアイデア】
冬場など部屋が寒いときは、発酵が進みにくくなります。そんな時は、以下のような場所を活用してみましょう。
・お風呂にお湯を張った後の、湿気のある浴室(蓋の上など)
・電子レンジの発酵機能(30度〜40度に設定)
・こたつの隅(熱すぎないように注意)
ガス抜きとフライパンでの2次発酵
1次発酵が終わったら、生地を軽く押さえて中の大きなガスを抜きます。その後、フライパンの大きさに合わせて生地を丸め直したり、伸ばしたりして形を整えます。あらかじめオリーブオイルを薄く塗ったフライパンに生地を乗せ、蓋をして再び発酵させます。これが2次発酵です。
フライパンの中で発酵させることで、生地が型に馴染み、焼く準備が整います。時間は20分から30分程度。生地が一回り大きくなり、ふっくらとした見た目になれば準備完了です。ここでしっかりと休ませることで、焼いた時の膨らみがよくなり、口当たりの軽いフォカッチャになります。
2次発酵の後半に、フォカッチャ特有の「指でのくぼみ作り」を行います。指先で生地の表面に数箇所ポコポコと穴を開けるように押し込みます。このくぼみがオリーブオイルや塩を留めてくれる役割を果たし、フォカッチャらしい見た目を作り出します。あまり強く押しすぎるとガスが抜けすぎてしまうので、優しく丁寧に行ってください。
フライパンで焼く時の火加減と時間の重要ポイント

生地が完成したら、いよいよ焼きの工程です。フライパン調理で最も重要なのは「火加減」です。オーブンのように自動で温度管理ができないため、自分の目で見て調節する必要があります。焦がさず、かつ中までふっくら火を通すためのテクニックを紹介します。
極弱火をキープして焦げ付きを防ぐ
フライパンを火にかける際は、必ず「極弱火」からスタートします。強火や中火にすると、分厚いフォカッチャの生地は中まで熱が通る前に底面だけが真っ黒に焦げてしまいます。コンロの火が消えないギリギリの弱火で、じっくりと時間をかけて加熱していくのが成功の秘訣です。
まずは片面を7分から10分ほどかけて焼きます。蓋は閉めたままにしておき、フライパン内部の熱を逃がさないようにしましょう。この時、蓋に水滴がついて生地に落ちそうな場合は、サッと拭き取ってください。水分が落ちると生地がふやけてしまい、せっかくの食感が損なわれてしまいます。
焼いている間は香りに注意してください。オリーブオイルが熱される香ばしい香りがしてきたら順調ですが、少しでも焦げ臭い匂いを感じたらすぐに火を弱めるか、一度火を止めて様子を見ましょう。フライパンの底の厚みによって熱の伝わり方が違うため、自分の道具の癖を掴むことが大切です。
裏返しのタイミングと焼き色の確認
底面に美味しそうなきつね色の焼き色がつき、生地の側面が少し乾いて白っぽくなってきたら、裏返すタイミングです。フライ返しを使って優しく持ち上げ、底の状態を確認しましょう。フォカッチャは生地が柔らかいので、崩さないように注意が必要です。
裏返す前に、生地の表面(上の面)に追いオリーブオイルを少し垂らしておくと、裏返した時にその面もカリッと焼き上がります。思い切ってひっくり返したら、再び蓋をして裏面も同様に弱火で5分から7分ほど焼いていきます。両面に均一に熱が入ることで、外はサクサク、中はしっとりとした理想のフォカッチャに近づきます。
もし生地が大きくてひっくり返しにくい場合は、一度お皿にスライドさせて取り出してから、フライパンを被せるようにして裏返すという方法もあります。火傷には十分に注意しながら、作業を行ってください。裏返した後は、生地を上から軽く押さえつけると、焼き色が均一につきやすくなります。
焼き上がりの目安は、パンの側面を軽く叩いてみた時に、コンコンと乾いた音がするかどうかです。また、竹串を刺してみて、生の生地がついてこなければ中心までしっかり火が通っています。
仕上げのひと手間で風味を格上げ
両面がこんがりと焼けたら、最後に蓋を外して数十秒だけ火を強めます。こうすることで、こもっていた余分な蒸気が飛び、表面のカリッとした食感がより強調されます。ただし、ここでの油断は禁物です。強い火だと一瞬で焦げるため、フライパンを揺らしながら全体に熱を当て、すぐに火を止めましょう。
焼き上がったらすぐに網(ケーキクーラーなど)の上に出して、粗熱を取ります。フライパンの中に放置してしまうと、パン自身の蒸気で底面がベチャッとしてしまいます。この「蒸気を逃がす」工程が、最後まで美味しさを保つ秘訣です。
粗熱が取れるのを待つ間に、さらに追いオリーブオイルを刷毛で塗ったり、岩塩を振り直したりすると、見た目にも艶が出てプロのような仕上がりになります。焼きたてのフォカッチャは香りが格別ですので、ぜひ温かいうちに味わってみてください。
アレンジレシピとフォカッチャの楽しみ方

基本のプレーンなフォカッチャがマスターできたら、次は色々な具材を乗せてアレンジを楽しんでみましょう。フォカッチャはどんな食材とも相性が良く、乗せるもの次第でおかずパンにも、おやつパンにも変身します。フライパンでも簡単にできるバリエーションを紹介します。
定番のハーブと野菜のアレンジ
最も王道で美味しいのが、ローズマリーを使ったアレンジです。2次発酵の後のくぼみに、フレッシュなローズマリーを差し込んでから焼くだけで、香りのレベルが数段上がります。ローズマリーの爽やかな香りとオリーブオイルの相性は抜群で、ワインのお供にもぴったりです。
また、ミニトマトやオリーブの輪切りを埋め込んで焼くのもおすすめです。トマトは焼くことで甘みが濃縮され、生地にジューシーな水分を与えてくれます。見た目も華やかになるので、おもてなしの際にも喜ばれます。野菜を乗せる際は、生地の中にしっかりと埋め込むようにすると、ひっくり返すときに落ちにくくなります。
他にも、薄切りにしたジャガイモを並べて焼く「ジャガイモのフォカッチャ」も人気です。ジャガイモのデンプンが生地と一体化し、独特のもちもち感が楽しめます。上に少しチーズを散らせば、お子様も大好きなボリューム満点の一品になります。
おやつ感覚で楽しむ甘いフォカッチャ
フォカッチャは塩気のあるパンというイメージが強いですが、甘いトッピングとも非常に良く合います。例えば、生地のくぼみにハチミツを垂らし、スライスアーモンドやくるみを散らして焼いてみてください。オリーブオイルのフルーティーさとハチミツの甘みが絶妙なハーモニーを奏でます。
季節のフルーツを使うのも良いアイデアです。薄切りのりんごやイチジクを乗せ、シナモンシュガーを振って焼けば、立派なデザートパンになります。フライパンで焼くことでフルーツが軽くキャラメリゼされ、オーブンとはまた違った香ばしい甘さが楽しめます。
甘いアレンジの時は、生地に混ぜる塩を少し減らし、砂糖を多めにするなど調整すると、よりスイーツらしさが際立ちます。コーヒーや紅茶と一緒に、贅沢なティータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
サンドイッチにして豪華なランチに
厚みのあるフォカッチャが焼けたら、横半分に切り込みを入れてサンドイッチにするのもおすすめです。フライパンで焼いたフォカッチャは、表面がしっかりしているため、具材を挟んでも形が崩れにくく、食べ応えがあります。
定番の具材としては、生ハムとルッコラ、モッツァレラチーズの組み合わせが最高です。オリーブオイルを追加で一垂らしすれば、本格的なイタリアンサンドイッチの完成です。また、グリルしたチキンや厚切りベーコンを挟んで、ボリュームのある「フォカッチャバーガー」にするのも楽しいですね。
生地自体にしっかり味がついているので、シンプルな具材でも十分に美味しくいただけます。ピクニックやお弁当として持ち運ぶ際も、時間が経ってもパサつきにくいフォカッチャの特性が活かされます。自分で焼いたパンで作るサンドイッチは、格別の満足感を与えてくれるでしょう。
| トッピング名 | おすすめの組み合わせ | 特徴 |
|---|---|---|
| ローズマリー | 岩塩 + 追いオイル | 最もクラシックで飽きのこない香り |
| ミニトマト | バジル + チーズ | 彩りが良く、ジューシーな味わい |
| ジャガイモ | 黒こしょう + マヨネーズ | ホクホク感があり、朝食に最適 |
| ハニーナッツ | くるみ + ハチミツ | 甘じょっぱさがクセになるおやつパン |
フォカッチャの正しい保存方法と美味しい温め直し方

手作りパンは添加物が入っていないため、時間が経つとどうしても硬くなってしまいがちです。せっかく美味しく焼けたフォカッチャを最後まで楽しむために、正しい保存方法と、焼きたての美味しさを復活させる温め直しのコツを知っておきましょう。
乾燥を防ぐための常温・冷凍保存のコツ
焼き上がったフォカッチャをその日のうちに食べる場合は、完全に冷めてからラップに包んで常温で保存します。乾燥は大敵ですので、なるべく空気に触れないように密閉するのがポイントです。ただし、夏場や湿度が高い時期は傷みやすいため注意してください。
翌日以降に食べる予定があるなら、迷わず「冷凍保存」を選びましょう。冷蔵庫での保存は、パンの澱粉(でんぷん)が最も劣化しやすい温度帯のため、パサつきの原因になります。食べやすい大きさにカットし、一つずつ丁寧にラップで包んでから、ジッパー付きの保存袋に入れて冷凍庫へ入れます。
冷凍保存であれば、2週間から1ヶ月程度は美味しさを保つことができます。小分けにしておくことで、食べたい時に食べたい分だけ取り出せるので非常に便利です。ストックしておけば、忙しい朝の心強い味方になってくれるはずです。
フライパンやトースターでの温め直し
冷凍したフォカッチャを食べる際は、まず自然解凍するか、電子レンジの解凍機能で軽く温めます。その後、仕上げにトースターやフライパンでもう一度焼くことで、焼きたての「カリッ」とした食感が戻ります。
トースターを使う場合は、表面が焦げないようにアルミホイルを軽く被せると良いでしょう。2〜3分温めるだけで、中の水分が活性化し、ふっくら感が復活します。フライパンで温め直す場合は、油を引かずに弱火で両面を軽く炙るようにします。これにより、底面の香ばしさが再び引き立ちます。
温め直しの直前に、霧吹きでシュッと一吹き水をかけると、よりしっとりとした仕上がりになります。ひと手間かけるだけで、時間が経ったパンとは思えないほどの美味しさが蘇りますので、ぜひ試してみてください。
アレンジして最後まで使い切るアイデア
もし、どうしても硬くなってしまったフォカッチャがあれば、別の料理にリメイクして楽しみましょう。例えば、小さめのサイコロ状に切って、フライパンで多めのオリーブオイルと共にカリカリに焼けば、自家製クルトンの完成です。スープやサラダのトッピングとして、市販品にはない豊かな風味を添えてくれます。
また、卵、牛乳、砂糖を混ぜた液に一晩浸して「フォカッチャ・フレンチトースト」にするのも絶品です。フォカッチャ特有の塩気が、甘いアパレイユ(卵液)と合わさって、甘じょっぱい大人の味わいになります。厚みがある分、中までじゅわっと染み込んだ贅沢な食感を楽しめます。
さらには、オリーブオイルとニンニクで香りをつけた「パンスープ」の具材としても優秀です。硬くなったパンをスープに溶かし込むことで、スープにコクととろみが生まれます。最後まで無駄なく、美味しく食べ切るのも、手作りパンを楽しむ大切な知恵の一つです。
フォカッチャの作り方をフライパンでマスターして食卓を豊かにするまとめ

フライパンでのフォカッチャ作りは、オーブンがないからとパン作りを諦めていた方にとって、新しい扉を開く素晴らしい方法です。予熱の手間を省きながらも、直火に近い熱が作り出すカリッとした香ばしさと、蒸し焼きによるもっちり食感は、フライパンならではの贅沢な味わいといえるでしょう。
今回ご紹介したように、大切なのは「しっかりとした生地作り」と「極弱火での丁寧な加熱」です。この2点さえ意識すれば、誰でも失敗することなく、お家で本格的なフォカッチャを焼き上げることができます。基本のプレーンから始めて、季節の野菜やハーブ、甘いトッピングなど、自分なりのアレンジを広げていく楽しさも無限大です。
焼きたてのパンがキッチンに並ぶだけで、いつもの朝食やランチが特別なものに変わります。まずは一度、手近なフライパンと少しの小麦粉を用意して、フォカッチャを焼いてみてください。自分で作り上げたパンの美味しさと達成感に、きっと驚くはずです。この記事が、あなたのパン作りライフの第一歩を後押しするヒントになれば幸いです。




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