パン作りのレシピを見ていると、材料に「スキムミルク」と書かれていることが多いですよね。しかし、いざスーパーへ買いに行くと、棚には「脱脂粉乳」と書かれたパッケージが並んでいることがあります。この2つにはどのような違いがあるのか、代用しても大丈夫なのかと迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
実は、脱脂粉乳とスキムミルクは呼び方が違うだけで、中身はほとんど同じものです。この記事では、脱脂粉乳とスキムミルクの違いを整理しながら、パン作りに加えることで得られる驚きの効果や、牛乳で代用する際の計算方法などを詳しくご紹介します。これからパン作りを始める初心者の方も、ぜひ参考にしてください。
脱脂粉乳とスキムミルクの違いを詳しく知ろう

まずは、多くの人が疑問に思う脱脂粉乳とスキムミルクの違いについて解説します。結論からお伝えすると、この2つは実質的に同じものを指しています。しかし、なぜ2つの呼び名が存在するのか、その背景を知ることで、材料選びに迷いがなくなります。
結論:呼び方の違いだけで中身は同じもの
結論から言うと、脱脂粉乳とスキムミルクは、全く同じものを指しています。どちらも牛乳から脂肪分を取り除き、それを乾燥させて粉末状にしたものです。そのため、レシピに「スキムミルク」と書いてある場合に「脱脂粉乳」を買ってきても、パン作りの仕上がりには全く影響ありません。
成分表を見ても、どちらも「脱脂粉乳」と記載されていることがほとんどです。日本では昔から「脱脂粉乳」という呼び名が親しまれてきましたが、最近ではおしゃれな響きの「スキムミルク」という名称で販売されることが増えました。言葉のニュアンスが違うだけで、本質的な違いはないと考えて問題ありません。
家庭でパンを焼く際に、製パン材料店で買う場合はスキムミルク、近所のスーパーで買う場合は脱脂粉乳という名前で見かけることが多いでしょう。どちらも同じように使えるので、手に入りやすい方を選んでください。
脱脂粉乳は「法律や行政」で使われる正式名称
「脱脂粉乳」という言葉は、実は法律(乳等省令)で定められた正式な名称です。食品の表示ルールにおいて、牛乳から脂肪を除いて粉末にしたものは「脱脂粉乳」と表記することが義務付けられています。そのため、商品のパッケージの裏側にある原材料名や種類別の欄には、必ず「脱脂粉乳」と書かれています。
学校給食などで昔から使われてきた背景もあり、少し硬いイメージや懐かしい印象を持つ方もいるかもしれません。しかし、これはあくまで正確な分類上の名前です。業務用として10kgや25kg単位で販売されているものも、一般的には脱脂粉乳という名前が使われることが多くなっています。
パン屋さんが材料を仕入れる際も、納品書には脱脂粉乳と記載されていることが一般的です。私たち消費者が目にする「スキムミルク」は、あくまで一般の方に親しみやすくするための販売名であると理解しておくと良いでしょう。
スキムミルクは「一般的・商業的」な呼び名
「スキムミルク(Skim milk)」は、もともと英語で「脂肪分を除いたミルク」という意味です。日本で家庭向けの製菓・製パン材料として普及する際に、この英語をカタカナにしたスキムミルクという呼び方が定着しました。脱脂粉乳という言葉よりも、健康的で現代的なイメージを与えるために使われることが多いです。
現在、スーパーの製菓材料コーナーや牛乳売り場の近くで販売されている家庭用商品の多くは、パッケージの表面に大きく「スキムミルク」と書かれています。雪印メグミルクや森永乳業といった大手メーカーの商品も、この名称が主流となっています。
このように、スキムミルクは消費者が買い物をする際に分かりやすく、手に取りやすくするための商品名として機能しています。どちらの名前で売られていても、中身は牛乳の栄養を凝縮した便利な粉末であることに変わりはありません。
パン作りに脱脂粉乳(スキムミルク)を入れる理由とメリット

パンのレシピに必ずと言っていいほど登場する脱脂粉乳ですが、なぜわざわざ粉末のミルクを入れるのでしょうか。単に牛乳を入れるのとは違う、脱脂粉乳ならではの効果がいくつかあります。ここでは、パン作りに欠かせない4つのメリットを詳しく見ていきましょう。
パンの焼き色がきれいにつきやすくなる
脱脂粉乳を入れる最大のメリットの一つは、パンの表面においしそうな「焼き色」がつくことです。これは、脱脂粉乳に含まれる乳糖(にゅうとう)という成分が、オーブンの熱に反応して褐変(かっぺん)現象を起こすためです。これを専門用語で「メイラード反応」と呼びます。
砂糖も焼き色をつける助けになりますが、乳糖は砂糖とは異なる独特の赤みのある、深みのあるキツネ色を引き出してくれます。スキムミルクを配合したパンは、焼き上がりの見た目が非常に華やかになり、食欲をそそる仕上がりになります。
また、乳糖はパン酵母(イースト)によって分解されにくいため、生地の中に残りやすいという特徴があります。そのおかげで、最後までしっかりとした焼き色をキープすることができるのです。プロのような仕上がりを目指すなら、欠かせない材料と言えます。
乳製品特有の風味と豊かなコクが加わる
脱脂粉乳を加えることで、パンに豊かな「風味」と「コク」が生まれます。水だけで仕込んだパンは小麦本来の味を楽しめる「リーンなパン(シンプルなパン)」になりますが、脱脂粉乳をプラスすると、噛むほどにミルクの優しい甘みが広がる「リッチなパン」に変化します。
牛乳を使う場合と比べても、脱脂粉乳は水分が飛ばされている分、ミルクの固形分が凝縮されています。そのため、少量の追加でもしっかりと乳製品のコクを感じさせることができるのです。特に食パンや菓子パンなど、ふんわりとした甘さを楽しみたいパンには最適です。
さらに、乳成分にはパンの香りを引き立てる効果もあります。焼き上がった瞬間に部屋いっぱいに広がる幸せな香りは、脱脂粉乳がもたらしてくれる恩恵の一つです。味に深みを出したいときは、ぜひスキムミルクを活用してみましょう。
生地がしっとりして老化(硬くなるの)を防ぐ
パン作りにおいて「老化」とは、焼き上がったパンが時間の経過とともに乾燥し、硬くなってしまうことを指します。脱脂粉乳にはこの老化を遅らせる効果があります。乳成分が生地の中の水分を抱え込み、蒸発しにくくしてくれるためです。
脱脂粉乳を入れたパンは、翌日になってもパサつきにくく、しっとりとした食感を維持することができます。手作りパンは添加物を使わない分、どうしても硬くなるのが早い傾向にありますが、スキムミルクを少し加えるだけで、その保存性がぐんと高まります。
また、脱脂粉乳に含まれるタンパク質がグルテン(生地の骨格)を強化し、生地のキメを細かく整えてくれる効果もあります。これにより、持った時に指が沈み込むような、ソフトで弾力のあるパンを作ることが可能になるのです。
カルシウムなどの栄養価が手軽にアップする
脱脂粉乳は牛乳から脂肪分を除いたものなので、タンパク質やカルシウムが非常に豊富です。パンを食べるだけで、手軽にこれらの栄養素を摂取できるのは嬉しいポイントです。特に育ち盛りの子供がいる家庭や、健康を意識している方にとって、スキムミルク入りのパンは優れた栄養源になります。
例えば、朝食に食べる食パンにスキムミルクが含まれていれば、それだけでカルシウム補給の助けになります。また、低脂肪であるため、カロリーを抑えつつミルクの栄養だけを取り入れたいというニーズにも応えてくれます。
パン作りにおいて「栄養をプラスする」という視点は忘れがちですが、脱脂粉乳を常備しておけば、いつでも健康的なパンを焼くことができます。味だけでなく、体への優しさをプラスできるのも脱脂粉乳の大きな魅力と言えるでしょう。
脱脂粉乳(スキムミルク)を入れるメリットまとめ
・こんがりとした美味しそうな焼き色がつく
・ミルクのコクと甘い香りが加わる
・翌日になってもふんわり感が持続する
・カルシウムやタンパク質などの栄養を強化できる
牛乳と脱脂粉乳の使い分けと代用方法

レシピに「脱脂粉乳」とあるけれど、今すぐパンを焼きたいのに手元にない!ということもありますよね。そんな時に便利なのが牛乳による代用です。ここでは、牛乳と脱脂粉乳の成分的な違いや、具体的にどう置き換えればよいのかという計算方法について解説します。
牛乳と脱脂粉乳の成分構成はどう違う?
牛乳と脱脂粉乳の最大の違いは「水分」と「脂肪分」の有無です。牛乳は約88%が水分で、残りの約12%が乳固形分(タンパク質やカルシウム、乳糖など)です。さらに牛乳には約3.5%〜4%程度の乳脂肪が含まれています。
一方で、脱脂粉乳は牛乳からほとんどの水分と脂肪を取り除き、乳固形分だけを抽出したものです。つまり、脱脂粉乳は「牛乳のエッセンスがぎゅっと詰まった粉末」と言い換えることができます。脂肪分がない分、非常にあっさりとしていますが、保存性が高いのが特徴です。
パン作りにおいて牛乳をそのまま使うと、脂肪分が含まれているため、よりリッチで風味豊かな仕上がりになります。対して脱脂粉乳は、脂肪分の影響をあまり受けずにミルクの風味だけを加えたい場合に重宝されます。
脱脂粉乳を牛乳で代用するための計算式
脱脂粉乳を牛乳で代用する場合、単に脱脂粉乳を抜いて牛乳を入れるだけでは、生地の水分量が変わってしまい失敗の原因になります。代用する際は、以下の計算式を覚えておくと非常に便利です。基本的には「脱脂粉乳10g + 水90g = 牛乳100g」と考えると分かりやすいです。
具体的には、レシピに書かれている脱脂粉乳の重さを10倍した量の牛乳を用意します。そして、その牛乳の量のうち「9割」をレシピの水から差し引きます。例えば、レシピに「水150g、脱脂粉乳10g」とある場合、牛乳100gを使うなら「牛乳100g、水60g」に変更することになります。
この計算を行わないと、生地がベタベタになってしまい、捏ねるのが大変になってしまいます。少し計算が必要ですが、慣れてしまえば簡単です。手元にスキムミルクがないときは、この黄金比を思い出して牛乳で代用してみてください。
代用計算の目安:
スキムミルクの量 × 10 = 必要な牛乳の量
レシピの水量 - (牛乳の量 × 0.9) = 新しく入れる水の量
あえて脱脂粉乳を使うことの意外なメリット
牛乳があるのになぜ脱脂粉乳を使うのかと疑問に思うかもしれませんが、実はパン作りにおいては脱脂粉乳の方が扱いやすい場面が多いのです。まず第一に「保存性の高さ」です。牛乳は賞味期限が短いですが、脱脂粉乳は常温で長期保存が可能です。
次に「生地温度の調節しやすさ」が挙げられます。パン作りでは水の温度を調整して生地温度を一定に保つことが重要ですが、冷たい牛乳を大量に入れると温度調整が難しくなります。脱脂粉乳なら、水(またはお湯)の温度を変えるだけで簡単に調整が可能です。
また、牛乳に含まれるタンパク質の中には、パンの膨らみを少し阻害する成分が含まれていることがあります。脱脂粉乳は製造過程で加熱処理されているため、その成分が弱まっており、パンがより安定して膨らみやすくなるというプロ向けのメリットもあります。
水と牛乳を併用する場合の黄金バランス
多くのパンレシピでは、水分として「水と脱脂粉乳」を組み合わせるか、「水と牛乳」を併用することが推奨されます。これには理由があり、全量を牛乳にしてしまうと、パンの食感が重くなりすぎてしまったり、発酵がゆっくりになったりすることがあるからです。
おすすめのバランスは、液体の総量の半分から7割程度を牛乳にし、残りを水にする方法です。これにより、ミルクのコクを感じさせつつも、軽やかで歯切れの良い食感を実現できます。脱脂粉乳を使う場合も、粉の総量に対して2%〜5%程度を目安に入れるのが一般的です。
自分の好みに合わせて、水と乳製品の比率を変えてみるのもパン作りの楽しさの一つです。ふわふわで軽い食感が好きなら水の割合を多めに、しっとり濃厚が好きなら乳製品の割合を多めに調整してみましょう。
脱脂粉乳をパン作りに使う際の上手な使い方と注意点

脱脂粉乳は非常に便利な材料ですが、使い方を間違えるとうまく混ざらなかったり、生地の状態を悪くしてしまったりすることがあります。ここでは、パン作りで失敗しないための上手な使い方と、保存時の注意点について詳しく解説します。
粉に混ぜるタイミング:最初に入れるのが基本
脱脂粉乳を生地に加えるタイミングは、「強力粉などの粉類と一緒に最初に入れる」のが鉄則です。ボウルに粉、砂糖、塩、イーストを計量する際に、脱脂粉乳も一緒に加えておきましょう。後から水分を加える前に、粉同士を軽く混ぜ合わせておくのがポイントです。
なぜ最初に入れるのかというと、水分が入った後に脱脂粉乳を加えると、ダマになりやすく均一に混ざらなくなるからです。粉の粒子の中に脱脂粉乳を分散させておくことで、水を入れた時にスムーズに溶け込み、生地全体に行き渡らせることができます。
ホームベーカリーを使用する場合も同様です。多くの機種では最初に粉類を入れるように指示されていますので、その際に一緒に投入しましょう。これだけで、焼きムラや味の偏りを防ぐことができます。
ダマにならないように混ぜるためのちょっとしたコツ
脱脂粉乳は湿気を吸いやすく、非常にダマになりやすい性質を持っています。もし、計量した時点で脱脂粉乳が固まっている場合は、指先で潰すか、茶こしなどで振るってから粉に加えましょう。小さな塊のまま生地に入れると、焼き上がったパンの中に白い粒が残ってしまうことがあります。
また、もしレシピの都合で後から液体に溶かして使いたい場合は、冷たい水ではなく人肌程度(30〜40度)のぬるま湯を使うと溶けやすくなります。ただし、熱湯を使うとタンパク質が変質してしまう恐れがあるため、必ずぬるま湯程度にとどめてください。
基本的には「粉と一緒に混ぜる」というルールを守っていれば、ダマの問題はほとんど発生しません。丁寧な計量と事前のひと手間が、美しいパンを焼くための近道になります。
保存方法と賞味期限:湿気は大敵
脱脂粉乳(スキムミルク)は乾燥した粉末なので、非常に湿気を嫌います。一度開封した後は、袋の口をしっかりと閉じて、涼しい乾燥した場所で保管してください。ジッパー付きの保存袋に入れ、空気を抜いてから閉じるのが理想的です。
保存状態が悪いと、粉がカチカチに固まったり、独特の古い乳製品のような臭いがついてしまったりします。また、冷蔵庫での保存は、出し入れの際の温度差で結露が生じやすいため、あまりおすすめできません。冷暗所での常温保存がベストです。
賞味期限は未開封で1年程度あるものが多いですが、開封後は1ヶ月〜2ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。パン作りを頻繁にしない方は、割高にはなりますが、使い切りタイプの個包装(スティックタイプ)を選ぶのも賢い選択です。
入れすぎ注意!適正な配合量を知っておこう
ミルクの味が好きだからといって、脱脂粉乳をレシピの量よりも大幅に増やして入れるのは避けましょう。脱脂粉乳にはタンパク質が多く含まれており、入れすぎると生地が締まりすぎてしまい、パンの膨らみが悪くなる(ボリュームが出なくなる)原因になります。
一般的に、パン作りにおける脱脂粉乳の適正量は「粉の量に対して2%〜6%程度」と言われています。強力粉250gのレシピであれば、5g〜15g程度が目安です。これ以上増やすと、パンの食感が硬くなったり、焼き色が濃くなりすぎて焦げやすくなったりします。
もし、もっとミルク感を強くしたい場合は、脱脂粉乳を増やすのではなく、水の代わりに牛乳を使ったり、練乳を少し加えたりするなどの別の方法を検討してみてください。バランスの取れた配合が、一番美味しいパンを作ってくれます。
脱脂粉乳の代わりに使える便利な代用品

脱脂粉乳がない場合、牛乳以外にも使える代用品がいくつかあります。それぞれ仕上がりの特徴が異なるため、自分の作りたいパンに合わせて選んでみましょう。ここでは、代表的な代用品とその特徴をご紹介します。
牛乳で代用する場合のポイント(再確認)
最も一般的な代用品は牛乳です。前述の通り「牛乳100g = 脱脂粉乳10g + 水90g」の比率で置き換えます。牛乳を使うと、脱脂粉乳よりも脂肪分が加わるため、焼き上がりの香りがより濃厚になり、パンの皮(クラスト)が柔らかく仕上がる傾向があります。
牛乳を使う際の注意点は、牛乳自体の温度です。冬場に冷蔵庫から出したての冷たい牛乳を使うと、生地の温度が上がらず発酵が進まなくなります。必ずレンジで数秒温めるなどして、人肌程度の温度にしてから使うようにしましょう。
また、牛乳100%で仕込むと、人によっては少し重たく感じることもあります。初めてのレシピで牛乳代用をするなら、まずは水と牛乳を半々にして様子を見るのが失敗しにくいポイントです。
豆乳やアーモンドミルクを使う場合
乳製品を避けたい方や、ヘルシーなパンを焼きたい方には「豆乳」や「アーモンドミルク」がおすすめです。これらも牛乳と同じように液体として使用できます。豆乳を使うと、少しもちもちとした食感になり、独特の豆の甘みが加わります。
アーモンドミルクは、非常に低カロリーで香ばしい風味が特徴ですが、牛乳や脱脂粉乳ほど強い焼き色はつきにくいです。どちらも無糖タイプのものを選ぶのが、レシピの味を崩さないコツです。
置き換えの計算は牛乳と同様で問題ありませんが、豆乳は牛乳よりもタンパク質が固まりやすいため、焼き上がりが少ししっかりとした噛みごたえになることがあります。独特の風味を楽しみたい時には非常に面白い代用品です。
クリーミングパウダーや練乳は使える?
コーヒーに入れるクリーミングパウダー(マリームやクリープなど)も、緊急時には脱脂粉乳の代わりとして使えます。これらは乳固形分や植物性油脂が含まれているため、ミルクに近いコクを出すことができます。ただし、植物性油脂主体のものは風味や栄養価が異なる点は理解しておきましょう。
「練乳(コンデンスミルク)」も代用可能です。練乳にはたっぷりの糖分が含まれているため、入れると生地が非常にしっとりし、甘みの強いパンになります。練乳を使う場合は、レシピ内の砂糖の量を減らす調整が必要です。
これらの代用品は、本来の脱脂粉乳とは成分バランスが大きく異なります。そのため、まずは少量から試してみて、自分の好みの味や食感になるかを確認しながら使ってみるのが良いでしょう。
何も入れない「リーンなパン」という選択肢
「脱脂粉乳がないから焼けない」と諦める必要はありません。あえて乳製品を一切入れずに「水・粉・塩・イースト・(少量の砂糖)」だけで焼くという選択肢もあります。フランスパン(バゲット)などのように、乳製品を入れないパンは「リーンなパン」と呼ばれます。
リーンなパンは、小麦の香りがダイレクトに感じられ、外側がバリッと、中はもっちりとした食感になるのが特徴です。スキムミルクを入れないことで、甘い香りは抑えられますが、食事に合わせやすい本格的なパンを楽しむことができます。
もし脱脂粉乳が切れていて代用品もない時は、あえてシンプルなレシピに挑戦してみるのも一つの手です。材料が少ない分、捏ね方や発酵の状態がダイレクトにパンに現れるため、パン作りの技術向上にも繋がりますよ。
| 代用品 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 牛乳 | 濃厚なコクと風味が出る | 水分量の計算が必要 |
| 豆乳 | ヘルシーでもちもちする | 独特の豆の香りがつく |
| 練乳 | 強い甘みとしっとり感 | 砂糖の量を減らす必要あり |
| クリープ等 | 手軽にコクを出せる | 油脂分が含まれる |
脱脂粉乳とスキムミルクの違いを理解してパン作りを楽しみましょう

脱脂粉乳とスキムミルクの違いについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。最後に今回の重要なポイントを簡潔にまとめておきます。
まず、脱脂粉乳とスキムミルクは呼び方が違うだけで中身は同じものです。脱脂粉乳は行政上の正式名称であり、スキムミルクは一般的に親しまれている商品名です。パン作りにおいてはどちらを使用しても全く問題ありません。
次に、脱脂粉乳をパンに入れる大きなメリットは4つあります。
1. 美味しそうな黄金色の焼き色がつく
2. ミルクのコクと風味が豊かになる
3. 老化を遅らせ、翌日もしっとりした食感を保つ
4. カルシウムなどの栄養価を高められる
もし手元にない場合は牛乳で代用可能ですが、「牛乳100g = 脱脂粉乳10g + 水90g」の比率で計算することを忘れないようにしましょう。また、ダマを防ぐために「粉類と一緒に最初に入れる」のが使い方のコツです。
パン作りにおける脱脂粉乳は、決して主役ではありませんが、仕上がりをワンランクアップさせてくれる名脇役です。名前の違いに惑わされることなく、上手に活用して、理想のふわふわパンを焼き上げてくださいね。



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